ホーム > 検索 > 北アメリカのペットグルーミング事情 > 北米でお客に求められるスタイリング

お客に求められるスタイリングは日本も北米もそれほど変わらない

cg6.jpg

プードルでもっとも注文の多いクリップはケンネル・クリップと呼ばれるものです。これはポディを肘の高さまでクリップし、頭部、四肢、しっぽをハサミで仕上げるものです。

バリカンの替え刃のサイズを替えることでごく短くも、皮膚が見えないようにたっぷりと毛を残すこともできますし、スタイリングに応じてどんな毛の長さにでもできます。プードルからあらゆる犬種、また長毛のミッスク犬にも使えて、十分にかわいらしくできる便利なクリップです。

 もちろん頭部やしっぽ、脚などはその犬種独特の個性がでるようにハサミで仕上げます。これは、毛玉のある犬をスタイリングするときにも使いますし、丸刈りするよりもずっと見栄えがします。また、これから変化したバリエーションがつくりやすいのと、多くの犬種に使えることでたいへん応用範囲の広いクリップです。手入れが楽なことで、飼い主の方も通常のスタイリングとしてこのクリップを好まれるようです。

 そのほかに、長毛犬種のハサミで全体を仕上げるテディ・ベア・クリップや長毛犬種でテリアのように背中をクリッパーで仕上げ、肩から下をスカートとして長めに残すテリア・クリップなどが一般的です。〈これはポディの仕上げ方をさす名称で、頭部などはテリアでないかぎりテリアにしません)

 北アメリカといっても広く、フロリダやカリフォルニアなど一年を通して暑い地方では、ほとんどクリッパーでの丸刈りが多いようです。私のお客様の中にも、夏はカナダで過ごし、冬は犬を連れて避寒のためにこれらの地方に渡り鳥のように季節によって「渡り」する、まさに”渡り鳥人生”をしている方たちがたくさんいます。退職された年配のご夫婦が多いのですが、各々の地のトリミング・サロンでどんな仕事をされたのかうかがうことがあります。

 フロリダやカリフォルニアなど、一年中暑いという気候に適したスタイリングということと、もう一つ、毛を長くしておくと皮膚病にかかりやすいことやノミの巣窟になってしまうという深刻な問題があり、長毛犬種でも普通ストリップオフ〈丸刈り)が多いようです。

 北アメリカでも、私の住むところは夏は日本に比べればかなり乾燥していますが、暑くて35度ぐらいにはなります。反対に冬は零下20度ぐらいに下がることもあるのです。ですから、夏は過ごしやすいように、またノミの問題にすぐに対処できやすいように毛を短く、また冬は毛を長くするハサミの仕事が多くなります。

 時期によってお客様に要求される仕上げが違ってくるのです。トリマー/グルーマーとしてはお客様の望むことを臨機応変に対処することが求められます。

 フロリダなどでも一般的にクリッパーでの丸刈りが多いのですが、映画の俳優、スターなどのお金持ちが別荘を構える高級住宅地でペットサロンを構える知り合いの話しでは、そこではかなり装飾的なスタイルやパターン・クリップなども多いということでした。また犬をショップに連れてくる周期が短く、頻繁に出すようです。そのためスタイリングはその地域とお客様の層によって違ってくるのが現実です。

ホーム   |   目次 | サイトマップ  |  アバウト |  ゲストブック