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今時の若い人達は・・・・・・偉い、ほめてあげたい!

 

私のスクールを出て、日本で仕事されている方でトロントをまた訪れてくださる方が時々いるのです。

今年も三人の方が来てくれました。この三人の方は学ぶ時期も違いますし、お互いに面識がありませんから、別々に来られました。

なぜトロントを再び訪れる気になったのか、残念ながら尋ねてみませんでした。三人共トロントには息抜きに来たこと。自分でつくった収入で今回の旅行をしていることは聞きました。その中の一人の方は2歳になる娘さんといっしょにきてくれました。

トロントは何度訪れても素敵な魅力あふれる都市です。でも何もしばらく滞在したトロントでなくても、訪れてみたい楽しいところは他にもこの地球上にたくさんあるのに、と思うのです。しかしこの人達にとって、もっとも休暇で行ってみたい場所がカナダ・トロントだったのです。

この都市がこの三人の方にとっては何か特別な意味のあるところだったように思います。

私の所にはついでにちょっと立ち寄っただけです。

この中の2人についてお話したいです。この二人の方は共通している点がいくつもあるのです。

二人とも高校を出てすぐ、トリマーをめざしてここへ来たことです。これだけでも並大抵のことではないのです。

高校出たてでは親の協力なくしてスクールに入れません。そして見知らぬ海外のスクールに可愛い我が子を送りだすのは構わないと思う親はまずいません。海外に行きたいなどと言う娘がいたら、思いとどまらせるか、まったくとり合わない親の方が多いはずです。

それをこの人達は自分の決めたことを親に説得して、一人で来ているのです。

まず親といい関係にあること、そしてあなたならしっかりやってこれると親に信じられている人でないと、この年齢でカナダまで来ることは難しいです。

トリマーになるのに海外のスクールを考えることは、周りの多くの人と違うことやることですから、とてもエネルギーがいることなのです。

この業界の常識や同年代の多くの人が話題にしていることに、この年ごろではとても気になるものです。しかし、この二人はそういうことにはあまり影響されず、自分にとって最良と思える方向を自らの意志で決められた人達だったと思います。高校の先生や父兄の方からもお手紙をいただきましたから、かなり堅実な考え方ができる人達です。

ここへ来たころ、二人は典型的な日本の高校生という感じでした。スクールでも、またカナダ人の家族と生活しても、人のことは必要以上に構わないのがカナダ式の親切です。自分のことは自分で面倒みるしかありません。またここでは同年代だけでなくいろいろな人々とつき合いますから、親元を離れてこちらで生活しているうちに、二人とも見違えるほど大人に成長していきました。

二人は真面目にレッスンにも取り組みましたし、こちらのペットサロンでもプロに混じって研修を受けましたから、仕事の腕もかなりのものになりました。

 しかし日本に帰国してから、いいところに就職できて、よかったよかったという話にはならなかったのです。

二人ともしょうもないペットショップに勤めて、一年もしないうちに勤め先を出なれけばならなくなったのです。

一人のところは、ペットショップが経営の手を広げ過ぎて資金繰りが苦しくなって閉店することになったようです。また新しいところに勤めてもよかったのですけど、身重になって勤めることが現実的な選択肢でなくなり、周囲の勧めもあって実家の敷地にグルーミング室をつくってもらって自分でやり始めたそうです。

勤めていたころよりも気楽に働けるし、娘とずっといっしょにいられて仕事もできるのでとても楽しいです、と話してました。

もう一人が勤めたペットショップは、オーナーが覚醒剤に関わって警察につかまり、ある日突然ペットショップを閉じることになってしまったとのことでした。

ショップではどういう仕事をしていたか聞いてみたら、ペーザーがいて、ほとんど毎日十頭ほど仕上げをやらされていたそうです。

カナダにはこういうショップはありますけど、毎日これだけやるのは、かなりきつかったと思います。でも反面こういう目にあって自分の腕がどれぐらいのものか、少し分ったようです。

彼女は自分でビジネスを始めることは、まったく頭になかったそうです。でも、こんなに息つく暇もなくやらされるのでは、自分でやった方が楽なのではと思い始めて、いい機会だから、試しに自分でやってみようという気持ちになったと聞きました。それでお父さんの会社の片隅を借りてこの仕事をやりだしたそうです。

二人が就職できてもうまくゆかず、少しつらい思いもし、それでもこの仕事を辞めることを考えなかったこと。そして可能性の膨らむ方向を選んで進めたというのは、腕に自信があったことや仕事の基礎ができてた人達だったこともありますけど、それ以上に周りに協力してくれる人が家族をはじめ他にもいたからです。

もう一人の方ももうすぐ結婚するようです。私が感心したのは、二人とも家族との生活をまず考えて、それからビジネスや仕事をどうするかなど、かなりはっきりと計画しているということでした。

将来はだれにも分らないことですけど、これならこの人達は大きな失敗はせずやってゆけると私は感じました。

この二人はたぶんカリスマトリマーになったり、大きな商売をして大成功することには縁のない人達かもしれません。でも、大事なことを先にし、この仕事も細々とでも続けられたら悪くないことと思うのです。

とにかく、この仕事を楽しんでやってくれているし、着実に自分のねらった人生を作りつつあるので、この人達と話していてとてもうれしい気持ちになりました。

 私、これを書いていて思わず笑ってしまいました。

この二人はまだ二十歳を過ぎたばかりです。

この人達と同年代のほとんどは、まだ社会人になるための準備に忙しかったり、自分の進路も決めかねている人が多いはずです。

それから、朝日ニュースか何かで読んだのですけど、働く日本の女性の多くが直面する問題。結婚して子供ができて、産休が終わって、さてまた仕事に復帰しようとすると、仕事のブランクがあると、再び正社員として勤めることはかなり難しいようです。

多くの方はその後に不本意な仕事についている。また不定期な仕事にしかありつけない場合も少なくない。就職状況について社会は女性にまだまだきびしいようである、などと書いてあったような気がしました。

社会がきびしいようであるも何も、二人はこのようなニュース解説を見て気が滅入るどころか、自分の選びとったキャリアを早々に確立できています。

そして仕事がまぁ順調で休暇をとって、地球の反対側まで骨休めに来たりしているのです。

仕事と家庭育児を両立してやってゆける体制ができて、余裕をもってやれているということです。とにかく二人とも自信に満ちあふれていしました。

ある意味でこの二人は、キャリアで悩みをもつ日本の大多数の女性がなかば諦めている、しかし心から熱望し憧れているライフスタイルを、二十歳そこそこで、すでにつくってしまったすごい人達なのです。  (まだ駆け出しですから、つくりつつあるといった方がいいですけど)

このようなことが起きる素敵なキャリアが他にもあるのでしょうか。

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