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トリマーの喜び - 最後に

 

トリマーの喜びついて少し考えたことを書きました。

トリマーと言っても、この仕事を志して現在学んでいる方、この仕事に足を踏み入れた方、長い間やっている方、それぞれの立場で、ここに書いたアイデアに疑問がたくさん出てくるのではないでしょうか。

たとえば、
○毎日長時間働いているけど、期待するほどの給料がもらえない。今後どうしたら待遇がよくなるのか、この仕事を楽しい仕事に変えてゆけるものか考えてしまう。 

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image courtesy of MeLa de Gypsie


○勤めてから、犬舎の掃除やショップの販売員の仕事しか与えてくれない。いつになったらトリマーの仕事に回してくれるのか、このままで先が明るくなるのかしら。

○もう2年も勤めて、まだ基礎トリミングしかやらせてもらえない。ショップで先輩に技術指導を期待してたけど、それもない。見習いトリマーから抜け出し、仕上げの仕事をやらせてもらえるのはいつになるのか、今の状態では技術向上も望めないし、正直言ってトリマーの喜びどころではない。

○トリマーの仕事で就職したいけど、面接しても行く先々でいい返事がもらえない。資格をいつくも取ったのに、フェアに扱われない。世の中こんなショップしかないのかと思うとため息がでる。

○人に喜ばれる仕事というのは、腕を磨いてより高度の仕事ができることなのか、もっと上級レッスンをとって技術向上を目指した方がいいのかしら。

○収入が大切なことは分かったけど、資格だけでは不十分なのか。収入を増やすには何か心がけるべきことはあるのか。どんな技術が必要になるのか、仕事のやり方で工夫すべきことはあるのか。

○経済的な必要からできればトリマー見習いは避けたい。勤めてすぐに生活できる収入をつくりたいけど、そのためにできることはあるのかしら。

これらの悩みを抱えている方や質問は痛いほどよく分かます。何か言えたらいいのですけど、これらに適切なアドバイスをするのは、その人の持つ技術レベルと今いる状況によりますから簡単ではありません。

勤めてからこういう問題があり、その方向を変えてゆくには、それなりの作戦と行動力と他の協力が必要です。

ただ、ここに述べたようなトリマーの方によくありがちなトラブルや悩みを避けられるように、またここで述べたような疑問を持たなくてもいいように、もっと楽にプロを目指せる段階までゆけるように私のスクールでは毎日レッスンをしています。

私の生徒には、職場で生産的な仕事ができるようになることで、こういうトラブルは避けてほしいと願っています。また時間を大切に使って三つのトリマーの喜びを味わえるプロに一日も早くなってほしいです。

技術職であるトリマーとして仕事がやれる技術・経験が乏しいのでは、まず仕事が与えられる機会が少ないですから、一人前になるのにたいへんな時間がかかってしまいます。勤めてからは職場で学び直すチャンスがあるとはかぎりません。

スクールを卒業してから、仕事にありつくだけでなく、自活できるようになるまでの時間を短縮してやるのもレッスンの目的ですから、クラスでは限られた期間にそうなるために、ハードなレッスンを毎日しています。

ここに述べた三つのトリマーの喜びは、少しシンプル過ぎるかもしれません。もしかしたら、これらは十分プロのレベルでやれるトリマー、つまり「できるトリマー」になれて味わえるトリマーの喜びかもしれまぜん。

「三つのトリマーの喜び」に近づくには、少なくとも私が意味する
この仕事の基礎が身についているレベルになれること。普通にトリマーの仕事が一通りできて、一日8時間の勤務時間以内で、毎日少なくとも4、5頭軽々とできるプロに近いレベルになれたらなおいいです。(勤める前にそうなれたら申し分ないです)
トリマーとして働くなら”少なくとも”技術については、一日も早くこのレベルになってほしいです。

このレベルならまず、多くのショップにとって雇う価値のある、お役に立てるトリマーです。ショップの売り上げに貢献できるトリマーですから、仕事が与えられるなら収入もつくれる能力です。勤めてから、あるかどうか不確かな、他人や勤め先に過大な期待を持つ必要もありません。

また勤める前にこうなれたら、進む道の選択肢が幾つも出てきます。したがって壁にぶつかっても、問題の大きさに圧倒されることはないし、不平や愚痴を言う必要もない。障害はたぶん乗り越えられるし、このキャリアを途中で諦めたりすることは少ないように思います。

この仕事を喜びあるものにするには、”三つの要素”が大切であると書きました。でも、これらはみなさんある程度はできていることと思います。それをより深めてゆくことが、この仕事を楽しんで長年続けてやってゆける秘訣のように思います。

この仕事で余裕を持って働けるようになり、この仕事がますます好きになることも、多くの人に喜ばれる仕事をしてプロとしての評価を得ることも、収入を増やし少しでも生活を豊かにし、仕事以外の生活も大切にできることもその時間をつくることも、大きな目標とは言えないかもしれません。でも、このキャリアをやり甲斐のあるものにし、続けてゆくには、どれもゆずれないことですし、これらは毎日の仕事の中で情熱を持って取り組んでいい課題ではないでしょうか。