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トリマーの就職:あなたはこの危機をどう乗りこえる(2)
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image courtesy of postaletrice

トリマーとして勤めても、キャリアの進展がない、この仕事を続けることに意欲を燃やすことが難しくなる。こういう危機をどう回避できるかをここでは考えています。

 前のページで述べたように、キャリアでの問題で解決の糸口が見えにくいと、何かしなければと皆さん思うことです。でも思案するばかりで何も手を打てないか、仕方がないと諦める。または気休めを求めてか、現実から一時でも気を紛らしたくなるのか、見さかいもなく不必要なものにお金や時間を使いたい気持ちに陥いることもあるという話をしました。

 でも、貴重な資源をそのようなものに費やしても問題解決には結びつきにくいばかりか、ますます困った状態になるだけです。そこでまずできること、心がけるべきことは、生活のリストラです。

 個人生活では、必要なものと欲しい物をはっきり分けて考えて、意識してお金を使うようにする。ほんとにほんとに必要なもの以外にはお金を出し惜しむ。キャリア、生活に不必要なものはできるだけ整理する。お金を節約しできるだけ生活を質素にする。それに結びつくアイデアを今まで以上に考える。

 生活のリストラをする目的は、今ある職場の問題から抜け出て、トリマーとしてうまくやってゆくには時間とお金が必要になるからです。

 ただお金を節約して質素な生活を勧めているのではありません。より多くのプロフィットを生み出せる技能を身につけるために、そういう自分になるために今までの考え方や行動パターンを変えることや、新しい課題にチャレンジする必要があるからです。

 毎年同じことを繰り返しているだけでは、状況が自分の思うように変ってくれることは期待できません。単純な仕事の経験をたくさん積んでも、そのタイプの仕事のエキスパートになるだけです。何もしないと周囲から今の能力以上の期待を持たれなくなります。そしてますます今の状態から抜けられなくなります。プロになるにはプロになるための知識と体験の蓄積が必要です。

 まず個人的にできること。例えばの話しです。

私生活の面での時間の使い方では、テレビを今までのように長時間見ない。できればテレビはいっさい見ない。メイクも意識しないと際限なく時間がかかります。これもできるだけシンプルにあまり時間をかけずやる工夫をする。健康と美容のために早く寝て早く起きる習慣をつける。

 食事も外食・出来合いを避け、よりおいしい健康的な食事を自分でつくる。住むアパートをもっと経済的に済むところに引っ越す。友だちと会うのも飲み屋やレストランは避けて、コーヒー一杯で楽しむ工夫をする。毎日の出費をノートに記録を取り、お金を使う時はできるだけ意識して使う、衝動買いする習慣を改める。など考えてみたら、できれば減らせる生活の経費・時間節約のアイデアはいくらでも考えられるはずです。やってみたらこんなに無駄なことを今までしていたのかと、自分でもびっくりするかもしれません。でも突然こういうことをして世間にどう思われるか気になる気持ちを押さえるのが「生活スリトラ」の一番難しい点かもしれません。

 生活を簡素化にしてヘルシーになり、生み出した時間と節約して少し余裕が出てきたお金は、このキャリアを一歩前に進める知識や、トリマーのキャリアはもちろん、それ以外にも多目的に役立つスキル取得のための学習に生かすのです。

 このシリーズの「トリマーとして採用される確率を高めるには」にも少し書いたように、トリマーの仕事をうまくやるのに必要なものはトリミング技術とペットの知識だけではありません。まずコミュニケーションのスキル、自己管理のスキル、お金の管理のスキル。ネットワーキングを広げること、顧客サービスやビジネスに関してとか、この仕事のプロとしてやってゆくのに欠かせない身に付けるべきもの、収入を生みだし、このキャリアをうまくやってゆくために学習するべきことは他にもたくさんあります。

 これらはトリミングスクールなどではまず教えてくれません。将来自分でビジネスを始める際にもこれらは必ず必要になってくる知識や能力です。トリマーではない他の職に、もし転職するとしても十分役に立つスキルです。これらがうまくできるかどうかで、将来自由になれる度合いが違ってきます。これらはより多くのチャンスを生かせるようになる、その基礎になる気がします。

 ほとんどの方は職場で問題があっても、仕方がないと諦めるか、嘆くだけで何をしたらいいのか分からない方が多いのではないでしょうか。そのうちに誰かがなんとかしてくれると思っている・・・そうやって気がついたら、職場でとてもとても長い間アシスタントの仕事をしていた、そういう話もよく聞きます。

 私の勧める学習をしたからといって、すぐ効果が現れるものではありません。しかし境遇に不満を抱えている時期は「これから抜け出してやる!」と強く思える時期ですし、このような危機感があって意気込みのある時期は学習には適しています。ここで述べた知識やスキルがある程度うまくできるようになれば、プロに必須のスキルが身につくことです。また仕事の見方が今までとは変わるように思います。的を得た考え方と行動でキャリアの方向は変えてゆけると私は信じたいです。これはそのための第一歩です。

 それから、職場でいつまでも全部任せて仕事をやらせてくれない。長い間勤めているのに技術が進歩しない。待遇がいつまでもよくならない、こういう悩みを抱えているトリマーの方は多いのではないかと思います。

 勤務時間に給料を払って、その上に見習いとは言っても教えるほど時間のとれる余裕のあるショップは少ないですから、職場で訓練してくれることを期待するのは簡単ではありません。指導しないのは意地悪をしている訳ではありません。ショップにもスタッフにもあなたにそうする義務はまったくありません。

 職場では教えている暇がないのです。

したがって、経験のある人が責任ある仕事をやり、経験のない見習いにチャレンジな仕事が回ってくるようになるにはしばらくしてからです。こういう理由で、長い間やっているけどなかなか見習いから抜け出せない、一人前の仕事の経験が積めない、状況の進展がない。中には希望を失いこの仕事を諦めてしまう方も出てくる気がします。

 どんな人にも勧められることではありませんができるなら、短期間に一通り仕事ができるまで練習させてくれるところで、もう一度技術のブラッシュアップ(補習)することを考えてみてはどうでしょうか。

 話しやすい北米の私のスクールについて紹介したいです。

トリミングスクールで学んだけど、思うように技術がものにならず、職場に入ってからいつまでも見習い期間が続く。こういう問題があって、勤めた経験があるのに、私のスクールに来る方が少なからずいるのです。

 多くの方は将来自分でビジネスを始めたいと思っている人達です。今の職場で時間をこれ以上無駄にはできない。独立に必要な技術を一刻も早く身につけたいと思って来られる方が多いです。

 日本では二三年かかっても主な犬種を一通り仕上げができるまでになれなかったのに、半年間で何ができるのかと思う方も多いと思います。でも、少なくとも半年間あって毎日びっしり集中して練習したら、北米(カナダ)でならいろいろな犬種が仕上げまで一人でできて、かなりの技術が身につきます。

 半年間あればこの仕事が一通りできるようになることは可能です。

 この短い期間に、主なペット犬種はできるようになりますし、ひとつの犬種で幾通りかの仕上げ方ができるようになります。お客様の好みに応じて臨機応変に仕上げ方を調整する基本的な技術についても学ぶことができます。

シーツーやマルチーズ、ラサアプソなどのドロップコート犬種、トイ、ミニチュア、スタンダードプードル、ビションフリーゼ、ポメラニアン。ウェスティ、シュナウザーなどのテリア類、コッカー、キャバリェーキングなどのスパニエル犬種、それからチワワ、ダックス、レトリーバー、ハスキー、シェバードその他の多くの短毛犬種。これだけの犬種を一人で練習できるところは日本で数は多くないのではないでしょうか。

 その他に毛玉をどう取るか状態別の効果的なやり方、ディシェディング(短毛種の抜け毛を除去するグルーミング)の効果的なやり方、水や電気を節約し経費を抑えるグルーミング、アメリカのプロのスタンダードに近づける仕事のやり方・スピードグルーミングの技術。生産的な仕事を支えベストの状態で仕事するプロには、道具の手入れは欠かせません。その道具の手入れ法なども教えています。これらは日本ではスクールのレッスンでも、勤めて職場でも教わる機会は非常に少ないかもしれません。

 効率的な仕事で利益を生み出す仕事をし、余裕を持って働けるトリマーになるには、つまりこの仕事で生活を支えられるレベルになるには上に述べたどれもこれも全部必要なことばかりです。

 ここで日本のスクールとの期間の違いについて紹介しましたが、ある程度の技術レベルまで短期間で達することができる補習に適したスクールは日本にもあるとは思いますが、短期集中型の訓練をするスクールがほとんどの海外により多い気がします。

 この仕事でお金を稼せげるようになるということは、きれいにカットできるだけではなく、利益を生み出せる能力を身につけた、この仕事のエキスパートになることです。

 エキスパートというのは、この仕事に人並み以上に興味があって、実際にたくさんの時間とエネルギーを費やした人達です。この仕事に関する知識、この仕事に関するどんな学習にもどん欲であること。それから、うまくやれたたくさんの仕事体験とそれからくる自信を持つことがエキスパートの条件ではないでしょうか。うまくやれたとは、お客様に喜ばれた仕事をたくさんしたから、その体験と数の実績があるから自信が持てるのです。

 このレベルに達したら、将来独立自営も手が届く目標になるし、勤めていても状況は自分で変えてゆける気がします。その人の技術レベルで、このキャリアの見え方も、このキャリアに期待できることも、将来目指せる夢も違ってくるように思います。

 

まとめとして言いたいこと。

就職して思い通りにキャリアの進展がなく、このまま進むかどうか迷った時、本当にあなたはこの仕事を続けたいのか、この仕事をうまくやってゆくために必要なことは「今の生活を変えてでもやるつもり」があるのか、それを望んでいるのか、自分に問いかける。

 もしそうしたいなら、技術だけではない本当の意味でのこの仕事のプロになることを目指す。プロとしてやってゆくには、技術以外にも身につけなければならない知識、スキルがたくさんある。

 まずできること。

生活のスリトラを考え、お金と時間の節約を考える。そうしてできた時間とエネルギー、お金をその他の面でこのキャリアを一歩前に進める学習に回す。

 技術に関しては短期間にこの仕事で自信を持てるようになるまで、または自立できるまで技術をグレードアップできるところで補習を考えた方が、いつか事態は好転するのではと思いながら、同じ状況でアシスタントを続けるよりも、時間の節約になるかもしれないということです。

 方法はこれだけではないと思いますが、このキャリアでは特に自分の仕事は自分で育てる気持ちを持つことは大切です。今種を播くことで、今やることを少し変えることで先の状況は変えられる。そう思ったら試してみたい色々なアイデアは湧いてくると思うし、今のあなたに楽にできることを一つ一つ試してみたら、次第にいい方向に変わっていくように思います

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