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同じ風景でも窓が違うと異なる風景に見える

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image courtesy of jessiKAKA

 

トリマー求人募集・就職にはまったく関係ないエピソードを紹介したいです。

二ページの「私のトリマー就職体験」を読んで、カナダにはやさしい素敵な先生がいるんですねぇー、日本の駅前留学と違ってカナダの英会話スクールの先生はさすが違うと思われた方が多いのではないでしょうか。

たしかに私にとってはこの先生のアドバイスがなければ、就職するのが恐くて、トリミングの仕事に入ってゆける機会がなかったかもしれません。ですからそういうきっかけを作ってくれた方ですから、とても感謝している先生です。

英語のレッスンを受けていたころはカナダの景気がいいころで、日本の商社や自動車関係の会社がたくさんカナダにきていた時代でした。日本から来た派遣社員や商社マンの奥様方で英会話を習いに来ていた方がたくさんいたのです。英語のスクールに行くと、みんなと日本語でおしゃべりができて、楽しい時期でした。

それで、同じクラスでレッスンを受けていた他の日本人の人達に、この先生がどう見えていたかというと、「こんな意地悪ばあさんのレッスンなんか受けたくない、いつか辞めてやる」というのが大方の意見でした。

ちゃんとお金を払って受けるこちらの英会話スクールというのは、パーティとか、みんなといっしょに楽しく学ぶ催し物が用意されていたり、生徒である若者を飽きさせない工夫がしてあるのです。そして生徒はお客様ですから気分をよくしてくれるスクールが多いのです。

私がレッスンを受けたスクールは、移住者を仕事に就かせるために州政府がしているスクールですから、そういったものがまったくない素っ気ないスクールでした。そしてこの先生が厳しいことを言う方で、直情タイプ。話したことを理解しないと何度同じことを言わせるの、前に進めないじゃないのという感じで怒り出す。先生に当てられないように目を合わせないようにしていると、そういう人に限ってびしびし当てて立たせて何かを言わせる。もじもじしてうまく答えないとイライラする。そういう不機嫌があからさまに顔に出てくる方でした。「あなた方は日本人だけでかたまっていつも日本語でぺちゃくちゃ話している。だから進歩がないのです、南米から来た連中を見てみなさい」とか事実だけど聞きたくないことがぽんぽん口から出てくる人でした。厳しいレッスンに皆さん辟易とし、辞めたくなる気持ちになるのも無理もない気がしました。

そんなある日、クラスメートに鈴木さんという年配の方がいて、社長夫人で、歳は当時五十をとっくに過ぎていたと思います。「他の学校など行きたくない。わたしどこまでもこの先生に英語を習いたい」と言ったのです。

この方は毎日家で勉強して、英語の単語をノートに五十回書いて、次の単語に移ろうとすると、五十回練習した前の単語がすっかり頭から消えてしまうんです。悲しい顔をしてそんな話をしていた方です。みんなの中でも特に苦労している生徒だったと思います。
頭が柔らかくてよく働いてくれる若い方は、歳をとるとこういう状態になるのを理解できないかもしれません。

その英会話のクラスにいた日本人9人のうち8人まで、先生の授業に耐え難い辞めたい、と感じていたのに、一人だけ、耐え難い気持ちは変わりなかったと思うのですけど、こんなレッスンで何も不満はない。私には好都合 と感じていた人がいたのです。本当に心からそう思っていたのです。

みんなと同じことを体験しているのに、どうして、何を考えて鈴木さんそう言ったのか、あのころわたしには分かりませんでした。

でも、カナダ社会を知るようになり、やっぱり・・・、この方が考えていたことが少し分かるようになりしました。

この話で言いたいことはいくつかあるのですけど、一番言いたいことは、みんなが見ている同じ現実でも、その人の体験とか考えることでまったく違うものや、違った意味を持つものに見えることもあるということです。もしかしたらそれはその人の持つビジョンとかこうなりたいと切実に思う願いとかそういうものがあるかないかの違いなのかもしれません。

人によりけっこうつらい、どうみても問題だらけの職場に働くことになる方もいるかもしれません。それを若いんだから何事も修行だと思って、弱音を吐かず頑張りなさいとか ----- そのようなことを私言いたいのではありません。

若い時というのは、仕事でたまに失敗したり、気が利かなくて先輩にどなられたり、いやみを言われたり、愉快とは言えないことが、「これでもか」というぐらいにたくさん起きます。周りが全部意地悪に見えて自信をなくして元気がなくなっり、こんな職場は最低と思いたくなる時があると思います。だれしもスタートは実際の経験知識がなくて未熟の状態から始めているわけですから、そうなるのは普通です。私でもそういう時期を通ってきました。

でも、そういう体験をただがっくりしたり境遇を嘆くだけでなく、自分を変えてゆくチャンス、また自分を一段グレードアップできる機会と見ることはできないものか、一度は考えてみてほしいです。そうすることも、そういう気持ちになれないで愚痴や不満を大いに語ってすっきりした気分になるのも、その人の考え方ひとつです。

本当にこの仕事を続けたいなら、この仕事でうまくやってゆく夢に賭けたいなら、今までとは違う見方はできないものか一度は探ってみる姿勢は忘れないでほしいです。
 

 

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