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北アメリカのトリマーの給料はどれぐらいなのか? 

 

お金がすべてではないと思っていても、アメリカの同業者はどれぐらい給料を得ているのか、トリマーの方なら少し興味あることと思います。

正確に比較するには為替相場や生活物価指数、お金の価値などいろいろ関係してきますけど、下にある統計を見てアメリカのトリマー(勤めている)はやはり悪くない給料の人が多いという印象を持たれた方が多いのではないでしょうか。

この統計(図-1各州ごとのグルーマーの平均年収)はどうつくられたのか分かりませんが、地域のこういう情報をもっているのは、北米では各州のグルーマーズアソシエーションです。survey1.jpg

私の所でも、働いている人の給料であるとか、犬種ごとのチャージなど書き込むアンケート用紙がアソシエーションから送られてきます。こういう情報を元に作られているとしたら、これはあまり片寄りのない信頼性の高い統計ではないかと私は思います。

当地で例えばオフィスワークなどに比べてもトリマーの給料はけっして悪い給料ではありません。トリマーという仕事は正規の訓練を受けなればできない専門職ですし、ショップや獣医院の売り上げを直接作り出す仕事です。この仕事が一人前にできるプロの仕事能力があれば、事務職など(専門能力があまり要求されない雑用タイプ)よりも貢献度が高いわけですから、それなりの給料が得られることはだれしも納得できることです。

 

 老いも若きも年齢に関係なくこの仕事を楽しんでできる理由とは

 わたしここで北アメリカでは駆け出しの若いトリマーでも生き生きして働いているし、中年でも老年のトリマーでも嬉々として働いている人が多いと書きましたけど、これらの統計を見ただけで、この表現がずれてないこと分かっていただけると思います。老いも若きも年齢に関係なくハッピートリマーが北米では多いというのも、収入だけから言うのもなんですけど、まぁ遠からずと思いませんか。

これで日本の同業者以上に長い時間頑張って仕事しているわけではありません。

そして右の図2(年齢別によるサラリー)をごらんになってください。

survey2.jpg

この仕事で若年層(働き始めた人達)ですけど18-25歳ぐらいの方でもそれほど生活に困る給料でもないということです。(この人達は働き始めでも見習いではなくてある程度の、一人前に近い仕事能力を持っている人達です)

 それから、次第に収入が増えて、44-65歳で、若い人から見たらホッと思う年収になっている。

普通なら働き盛りと言える30代半ばまでには、多くの方がこの仕事を離れてしまう日本のトリマー事情からは、これは考えられないことです。この年配の人達はただ管理職をしている人達ではありません。これはグルーミングの仕事を実際にして、同時にショップのマネージもしている人達もたぶん含まれます。また"サラリー"ですから、給料として雇い主からもらっている年収を表しています。(経営者や自営業者の収入はこの中に含まれていません)

まず、こういう統計で44歳から65歳までの人達、日本でならあまり目にすることはない年代の人達を、トリマー年齢の分類にすごく当たり前な感じでのせるという感覚が日本ではまったくないことに驚かれたと思います。

 北米ではこの年齢でペットグルーマーをしていても特に珍しくもありません。どこかに勤めていてもこの年代で、悪くない給料を得ている二十歳代の若い方の、その二倍ぐらいの給料をもらっている人が'けっこういるということです。これは日本ではまず想像できないことです。年配であることは、この仕事ではハンディと考える必要はありません。この年齢層でもこれだけの給料を払う生産的な仕事をしているということだと思います。

 基本的には能力給ですから、勤める長さ(トリマー歴)で給料が増えることは、日本と同じく当地でもありません。

 

北アメリカのトリマーはどれぐらいの仕事をしているのか

 もう一つこの表で興味深いのは、サラリーから仕事ぶりが分かることです。survey3.jpg

右の図-3(トリマー歴によるサラリー)でも、働きはじめてまだ経験の浅い1年から4年の人達ですけど、それでも平均年収二万八千ドルぐらいにはなっている。当地ではコミッション制で4,5割の支払いが普通です。この人達でも五万六千ドルから七万ドルを売り上げる仕事を現場でしているということです。それほど経験のないトリマーでも日本円にしたら、560万から700万ぐらいの仕事をしてペットサロンや獣医院に貢献しているということを表しています。

 ということは、この人達は週休二日の週五日しか働いていませんから、この年収になるには比較的新しいトリマーでも、一日少なくとも5,6頭は仕上げている計算にはなります。(洗いから仕上げまで一人で全部するのが北米では普通)

 日本のトリマーで働き始めた方で、(もしかしたら経験のある方でも)残業したりせず毎日これぐらいの仕事を楽にこなす能力を持ち、同じぐらいの給料になっている方はそれほど多くないのではないでしょうか。これは経験がそれほど長くなくても、「仕事をこなす能力」があるから得られる収入です。短い期間に一人前の能力になれる就労事情の違いが給料に表れているように思います。

 この北米のトリマーのサラリーについて紹介したのは、アメリカの同業者は悪くない給料を得ていることを話したかったからではありません。日本のウェブサイトで紹介されているトリマー紹介とは違った角度から、この仕事は本当に夢のあるすてきな仕事にできることを、その可能性がこの仕事にあることを、このキャリアに関心のある方に知ってほしかったからです。

 あまりきつくない働き方をして、生活できる生活費が得られ、世間並みに65ぐらいまで働けて、その後は普通の仕事と同じように老後の生活設計できるとしたら・・・女性に適したこれと同じぐらい魅力ある仕事は他にもまだたくさんあるのでしょうか。

 「日本でもどうしたらそうなれるのか」をここで手短に説明するのは容易でありませんが、北米のトリマーは上記のことを理想として、そうなろうと考えて、手の技術はもちろん、あらゆる面から工夫して仕事をしてきたからという気がします。「トリマーはいい給料をもらえない」などという世間の大合唱する声を、無分別に受け入れる人達ではありません。

 北米と日本のトリマーの違いをざっと考えてみた場合、私が思う違いが三つあります。

 

仕事量をこなす能力--ただ頑張るではなく、もっと楽にそうできないかに関心を持っている(北米の場合は利益を生み出すための仕事ノウハウも含めたトータルで技術を考えている。日本ではこういうお金のこと言うのは普通タブーだし、話題にされることも少ない。一部の人以外は関心を持たないようにしているか、生み出すこともタブー視しているのではないかと思う。いくらトリマー歴が長くてもいい腕があっても、それだけでは収入が増えることはないし、生産的な意味での仕事能力向上が望めないと、結局は続ける意欲を失いやすいように思う)

 仕事のやり方-- 仕事する者、犬と顧客の全体をつながりあるものとして見て、三つの立場の目的を考えて仕事をする。仕事上で周りに無理を強要される -- そうならないようにかなり努力している。そのため楽に仕事ができ、全体が効率よくうまく回っている。

仕事をするトリマー、雇い主、お客の三者の総合した満足度を日本と比べてみた場合、やはり北アメリカの方が一枚上手(うわて)のような気がする。 

プロフェショナリズム-- 仕事についての考え方や、この仕事の可能性を信じること。また期待されている自分の役割や責任などの意識に少し違いがあるようにも思う。プロとして仕事を十分こなせる----- つまり仕事能力以外にも、こういう目に見えない部分で毎日の仕事やサービスに影響が出てくる気がする

 アメリカのペットサロンでは、細かいことやうるさいことを言わない「好ましいお客様」がほとんどだし、トリマーにもっと理解のある -------- とても親切でもの分かりのいい雇い主がたくさんいるから(つまり環境がいいから)アメリカでは給料がいいのだろうと考えたい、日本のトリマーの方がいると思うのですけど、そんなことはありません。

 北米のお客は日本のお客以上に好みをはっきり言うし注文が細かいです。お客を満足させるのは同じ人間相手の仕事ですから苦労なしではできないことです。お客の質は日本の方がいいし、日本の方がこの仕事をよりやりやすい気がします。

 自分のした仕事だけの報酬しかもらえませんから、アメリカの雇い主はトリマーに親切でも、特に気前がいい訳でもないし、日本で勤める以上に仕事に責任がかかってきます。勤めていても自営業をしているようなものです。

 収入の多少によってどれだけいい仕事をし、うまくやれているかは一概には言えないことです。でもほとんど同じ条件で同じ仕事をし、お客に対するチャージも同じぐらい。それで、北米のトリマーの平均収入がだんとつ多いとしたら・・・・・まず、より多くのお客様と雇い主に感謝されて仕事をしているトリマーが北アメリカでは多い、ということは言えるのではないでしょうか。こうなるには、それなりの理由・因果関係があるように思います。

それでオーバーワークしたりせず、家庭生活とのバランスのとれるキャリアにでき、そして望むなら65から70 ぐらいまではこの仕事を継続できるとしたら、希望を持ってこの仕事をやれるし、北アメリカのペットトリミングは技術も仕事のやり方も「キャリアの目的」からはずれていないということです。

トリマーでこうなれている、この仕事にとても満足して働いている方は、ごく一部の人達だけではなく、また年齢に関係なく、北アメリカには広くたくさんいるのはまぎれもない事実です。

ここに書いたことは、日本でよく目にするトリマーの仕事の紹介とはだいぶ違うかもしれません。

でも、トリミングがこういうことが考えられる -------- そうなれる道がある仕事だとしたら、一生の仕事にできる、希望を持ってやれるキャリアにできる、そういう気持ちになりませんか。こうなりたいという思いとやり方次第では同じ仕事ですから、生活を支えて、そしてこれに近いライフスタイルは日本でも十分考えられることのように思います。

※チャートはPayscale Salary Report より参照

 

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